NHK朝ドラ「とと姉ちゃん」
ネタバレ感想12週72話
2016年6月25日(土)放送
とと姉ちゃん12週テーマ「常子、花山伊佐次と会う」
とと姉ちゃん ネタバレ感想・最終回まで12週72話
青柳家の奥にて・・・
ある日、女将の滝子は自分の部屋に酒席をもうけ、息子・清と、番頭の隈井を呼びます。
酒に目の無い隈井が、さっそく始めますかというのを制しながら、滝子が語りだします。
「この青柳商店は、ここで看板を下ろそうと思う」二人に向かい言うのでした。
200年続いた看板を守るためにも、時代に合わせて生き残ろうとしたが、納得のいかない仕事をこれ以上続けることは耐えられないと言います。青柳の看板を汚す前に看板を下ろす、これも青柳商店という看板を守る方法だというのでした。
さらに、自分の寿命は1年も持たないだろうと言い、「最後くらいはかっこつけさせておくれよ」と、笑い飛ばすのでした。滝子は、すでに自分の終い方を心していたのでした。
滝子は、「晩節を汚したくない」と200年続く青柳商店の看板をみずから下ろし、屋敷を軍に貸すことに決めるのでした。
滝子は木曽の療養地に移り住むことにしました。清は滝子に付き添い木曾へと同行し、隈井は息子夫婦のもとに身を寄せることにしました。
青柳家の居間にて・・・
翌日、滝子は小橋家の4人と清、隈井の一同を集め今後の方策を語ります。これは、滝子が小橋家の娘や孫たちを安心させるための話し合いでした。
青柳商店は看板を降ろし、軍に貸すことにしたと言います。小橋家のためには、目黒に借家が手配されました。そして、自分は木曾の療養地に落ちつき、清も同行すると告げます。
すると「離れ離れなんて嫌です!私も一緒に木曽に行きます!」涙ながらに反発したのは美子でした。そして、私たちもみんなで木曾に行こうと言い出すのでした。
すると、そんな美子に滝子は笑顔で返すのでした。
「ほんの一時、軍に貸すだけさ。戦争が終わって落ち着いたら、またここに戻ってきて、もう一度青柳をやる。そうしたら、また皆で暮らせるんだ・・・」
しかし、それが悲しい嘘であることは、皆が察している事でした。ただ一人、美子だけは言葉どおりに受け取り、また滝子と一緒に祭りに行ける日を信じ、納得するのでした。
そして一か月後、滝子は常子たちに別れを告げ、木曽の療養地へと向かうのでした。
「明日もどうなるか分からないような今だけど、40年後を思って生きておくれ」材木というのは、数十年前に植えたものが育って商品になる。
今は自分の利益にならなくても、次世代を生きる人たちのことを考えて行動してほしい。
これが、祖母・滝子が最後に常子たち姉妹に贈った言葉となるのでした・・・ つづく
■かか・君子が美子は〇〇さんと同じニオイがすると言ったその人とは?
とと姉ちゃん12週72話・感想まとめ
【木曽の療養地】
おばあ様と清さんが移る事になった場所は、長野県の木曽という地域です。昔から、木材の檜(ひのき)が有名な土地ですよね。そう言えば以前、木曽の檜がドラマの中の青柳商店で出てきましたね。木曽のものは、檜の中でも見栄えが良く、立派で最高の品質なのだそうです。
おそらく、長い付き合いの木曽の木材業者の方から、療養地を紹介してもらったのでしょうね。長野なら、東京よりも空気が良さそうですし、ゆっくり過ごせそうですからね。
【おばあ様の優しい嘘】
おばあ様と清さん、隈井さんの三人で、青柳商店の“有終の美”を飾る御膳を囲んでいましたね。戦時中の為、慎ましいものでしたが、精一杯の御膳だったのでしょう。おばあ様が、かか達には内緒でこっそり用意したのでしょうか。おばあ様と清さん、隈井さんの涙に、私ももらい泣きです。三人とも、青柳商店の為にその人生を捧げてきた方達ですからね・・・。
そして、おばあ様の突然の話に、常子ちゃんたちも驚いていましたね。ですが、かかも常子ちゃんも鞠子ちゃんも、おばあ様の性格や考え方は十分に分かっているのでしょう、何も言いませんでした。
おばあ様が、自分の事や青柳商店の事で心配を掛けたくないという優しさから嘘を付いた事に、薄々気付いていたのでしょうね。そして、おばあ様には、最後まで凛とした女将でいたい、弱っていく姿を家族に見せたくない、そんな女将としてのプライドもきっとあるのかなと思いました。嘘でも、明るい未来に希望を持ったままお別れしたい、そんな思いからの一芝居だったのですね。
そんなおばあちゃまとの再会、そして一緒にお祭りに行ける事を、純粋に夢見ている美子ちゃん。今度会える時に、仕上げた浴衣を渡しますだなんて・・・。大好きなおばあちゃまが元気になって、また一緒に暮らせる、そう信じてやまない末っ子ちゃん。その純真無垢な姿を観ていると、胸が苦しくなりました。
【さようなら、おばあ様・・・】
かかに、「結局、守り切ってやれなかった。」というおばあ様の言葉に、涙が溢れました。
自分が病気で苦しい立場のはずなのに、自分の事よりも娘の事を案じていて、本当に娘の事を愛しているのだなと感じました。
おばあ様、若くしてご主人を亡くされた時から、ずっと“娘を守る事”が常に頭の中にあったのでしょうね。親にとっては、子供はいくつになっても子供なのでしょうね。
おばあ様が常子ちゃんに最後に託した言葉には、これからを生きる彼女達へのエールが込められていたように思います。
今の事だけを考えるのではなく、未来の自分達、そしてその次の世代の事も考える。それが、200年続いた老舗の女将の最後の教えでした。きっと、今後の常子ちゃんに、しっかり引き継がれていくのでしょうね。滝子さん、最後までかっこいい男前な女将さんでしたよ!そして、娘や孫達、清さん、お店の人達への愛情に溢れる、優しい女性でもありました。
一つ気掛かりなのは、君子さんや常子ちゃん達は、おばあ様の最期を看取る事は出来なかったのでしょうか?青柳商店の前でお別れをし、その時が最後に見たおばあ様の姿だったというナレーションでした・・・。
清さんが、最期までずっと滝子さんの傍にいたのでしょうかね。滝子さんと清さんは、血は繋がってはいませんが、本当の親子として、短いながらも二人の時間を過ごした事でしょうね。
来週は、ついに空襲のシーンなど、戦争の色が濃くなります。波乱の予感満載です・・・
ではでは
感想byさら☆彡