NHK朝ドラ「べっぴんさん」
ネタバレ感想1週5話
2016年10月7日(金)放送
べっぴんさん1週テーマ「想いを込めた特別な品」
べっぴんさん ネタバレ感想・最終回まで1週5話
10月4日7日(金)
坂東邸にて・・・
母・はなの一時帰宅が許されました。ゆりとすみれは、嬉しそうにはなを出迎えます。はなは、初めて見る新しい我が家の、その豪華さに驚きます。
そして、はなのためにと家中の至る場所に飾られた花々を見て、はなの顔にも嬉しさが咲きほころびます。
庭で楽しそうにはしゃぐゆりとすみれを、五十八とはなが2階のバルコニーから眺めています。
そして、五十八は、坂東営業部が成功したのも、大きな家を建てられたのも、幸せは全てはなのお陰だと話します。
その言葉を聞いたはなは「娘達をお願いします・・・」と、真剣な眼差しを五十八に向けます。そして、ふたりの娘の事を語るのでした。
ゆりは強く見えてもいざという時に自分を貫けない一面を持っていて、最後の最後はそこが心配だと言います。そして、すみれはぽーっとしているように見えて、実は芯の強い子だと言うのでした。
そして、何十年経っても、自分が娘達を深く愛していた事を忘れないで欲しいと涙ながらに話し、私達にとって娘は特別な存在、“べっぴんさん”だと言うのでした。
そして、はなが再度「五十八さん・・・私達の娘、ゆりを、すみれを、よろしくお願いします」と言うと、五十八は「任しとけ」と、涙ながらに力強く答えるのでした。
翌朝の事。
すみれが目を覚ますと、部屋の壁には花の刺繍のタペストリーが飾られていました。すみれは、その美しさにうっとりします。それは、母・はながゆりとすみれを妊娠している時に、赤ちゃんの健康や幸せを想い刺繍したものでした・・・
その日、はなが病院に戻る時を迎えます。
五十八からタペストリーの話を聞いたすみれは、たどたどしい言葉で懸命にはなに伝えます。
「私な・・・もろうた人が、嬉しい思うてくれるような、思いを伝えられるような、そういう“べっぴん”を作る人になりたい。」
それを聞いたはなは、「ええなぁ。なれるよ、絶対。」とすみれを励まします。

この数日後、はながこの世を去るのでした。
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時は流れ8年後。昭和17年(1942年)。
日本が戦争の真っただ中にあるころ、すみれは、女学校の5年生になっていました。ゆりは、女子大学に進学し、英語の勉強をしていました。
すみれは女学校の親友・良子と君枝のもんぺに、3人お揃いのクローバーの刺繍をしプレゼントすると、2人はその刺繍を心から喜んでくれるのでした・・・つづく
べっぴんさん1週5話・感想まとめ
画面の中、上質で高級感のある装いのすみれちゃん姉妹の洋服や刺繍がとても可愛らしくて素敵ですよね。そこで今日はすみれちゃんが夢中になっている刺繍を探索してみました。
▮刺繡のお話し
ドラマの中ですみれちゃんが刺していたのは「フランス刺繍」と呼ばれているものでしょう。また、すみれちゃん姉妹の母親、はなさんが心を込めて一針ずつ刺して作ったタペストリーも同じ「フランス刺繍」でしょうね。
布地をすくい、針を刺すのが特徴です。
手芸店にある刺繍のキッドなどもほとんどがフランス刺繍のものの場合が多く、一般的に刺繡というとフランス刺繍のことを言うようです。(クロスステッチ・バックステッチ・アウトライン・チェーンなど)
今では、丸型の枠に布を固定して針を刺して作るのが普通ですが、すみれちゃんをみると、昔は枠を使っていなかったのが分かります。でも、枠は必要無かったのでしょうか?不思議ですね。
フランス刺繡と違い、日本刺繍は刺繡台を使い布地を台にピンと張り、右手、左手と上下に刺して行くので移動しながら作業するのは難しく、着物の柄などに施されています。
ところで、ドラマの舞台である神戸では、NHKサービスセンター主催で、今月5日から約半年間にわたって、番組で実際に使用した衣装や小道具を展示して「NHK連続テレビ小説べっぴんさん展」が開催されているとのこと。
入場は無料なので、神戸周辺にお住まいの方や刺繡好きな方には刺繍を見るだけでも嬉しいイベントではないでしょうかしらね。
▮すみれちゃん姉妹の母親役とナレーションのお話
今日、早々と天に召されてしまいましたが、すみれちゃん姉妹の母親のはなさんとナレーションを担当しているのは菅野美穂さんですよね。久々に拝見いたしましたが、もうすっかり母親役が似合う落ち着いた女優さんになられたのですねぇ。
今回の『私は天国へと旅立つことになりました』と、母親役の菅野美穂さんが自分自身の死をご自分でナレーションしたことがSNSで大変話題になったそうですけれど、この自己申告型、自分の死を自分でナレーションしたのは11年放映の朝ドラ「カーネーション」にもありましたよね。
最終回で夏木マリさんが『おはようございます、死にました』と衝撃のナレーションをしたのが思い出されます。
巷では、登場人物が亡くなる場面を映さずに自己申告型でなくても、ナレーションだけで知らせることを「ナレ死」というのだそうです。それを言うなら、前回の「とと姉ちゃん」でも登場人物が死亡した場合は「ナレ死」がほとんどでしたよね。
なんでも、この「ナレ死」とやらは特に、NHKの大河ドラマ「真田丸」で多用されているのだとか…。
ちょっと脱線気味ですが、脱線ついでにお話ししますと実は、前述の刺繡のお話、これも、2日日曜日に放送されたNHK大河ドラマ「真田丸」で村人に日本刺繍を教えるシーンが放送されているのです。技法は異なりますが、同じ刺繍を採り上げているのは興味深いことです。
さらに、興味深いのは「真田丸」の主役は「べっぴんさん」でヒロインの母親役及びナレーションを担当している菅野美穂さんのご主人堺雅人さんです。偶然だとはわかっていても、何故かワクワクいたします。
▮べっぴんさんって、耳に残る言葉です
娘さんたちの未来をご主人の五十八さんに託すシーンで、『わたしらにとってあの子らは特別。「べっぴん」さんや・・・』余命幾ばくもない母親はなさんの愛情深いセリフです。
その後にすみれちゃんもこう言っています。『わたし、わたしな、もろうた人が嬉しい思ってくれるような 思いを伝えられるような、そういう「べっぴん」を作る人になりたい』
「べっぴんさん」良い響きですねぇ。もしかしたら、流行語大賞も狙えるかも・・・。なんてね。
ではでは
感想by香風