NHK朝ドラ「べっぴんさん」
ネタバレあらすじ感想9週50話
2016年11月29日(火)放送
べっぴんさん9週テーマ「チャンス到来!」
べっぴんさん ネタバレ感想・最終回まで9週50話
11月29日(火)
キアリスにて・・・
早速、すみれ達は「神戸毎報新聞社」の記者・吉田の取材を受けます。慣れない取材に緊張の四人は記者たちが帰ると、ほっと一息つきます。
そこに、君枝が包装紙のデザインを見て欲しいとスケッチブックを広げます。
さらに君枝は、商品に付けるタグのデザインも考えていました。いずれも可愛らしくセンスのいいデザインで、すみれ達は盛り上がります。
そんな中、潔と紀夫がキアリスを訪ねて来ました。「大急百貨店」の件を伝えに来たのでした。しかし、興奮気味に話す2人とは対照的に、すみれ達にはその事の大きさがピンときませんでした。
翌日の事。
仕事帰りの紀夫、勝二、昭一がキアリスに集まります。夫達は、当然すみれ達が「大急百貨店」の申し出を受けるものだと思い込んでいて、やる気満々です。
しかし、すみれ達がまだ何も決めていないと知ると、夫達は呆れます。それではと、昭一は取引を始めるにあたり経理の状況を把握しておこうと帳簿を見せて欲しいと言います。
ところが、そのあまりにも大雑把な帳簿に夫達は驚き「どんぶり勘定とはこの事か・・・。」「君達は、本気で商売をやってるんか。」と、口々に意見します。
すみれ達は、良いものを作る事に対しては常に本気でしたが、帳簿はその程度で十分だと考えていたのでした。
これでは百貨店に出すなど無理だと過熱気味の夫達に、すみれ達は顔を見合わせると「それやったら・・・そこまでしなくても。」と、この話を断ると言い出すのでした。
男性陣は、呆れ顔で店を後にします。そして、3人は屋台で酒を飲みながら、妻達への愚痴を言い合うのでした。
キアリスにて・・・
すみれ達は、仕事を終え帰宅の途につきます。明美は、母・マツの写真を見ながら「お母ちゃん、喜ぶやろうな。うちが新聞に載るなんて。」と、明日の新聞記事を楽しみにするのでした。
翌朝の事。
新聞には、“生みの親はお母さんたち”の見出しで事が掲載され、「実際の子育てから生まれた・・・」「女学生時代の同級生」といった言葉が並んでいるのでした。さらに、掲載された写真には明美の姿は写っていないのでした。
明美は全く気にしていないと言い平静を装いますが、その後ろ姿に小さな寂しさを感じたすみれなのでした・・・つづく
▮昭一役の平岡さんはジュノン・ボーイ?>>
▮昭一のモデル・村井完一氏、実はこちらが年の差婚だった?>>
▮勝二のモデル・田村寛次郎氏はずっとリアル紀夫の先輩だった?>>
べっぴんさん9週50話・感想まとめ
何と、キアリスに有名百貨店から出店のオファーが…。大変なチャンス到来です。
ところが、すみれちゃんたちの旦那様たちは一様にとても興奮気味なのですが、キアリスの元お嬢様方は一向に驚きもなければ喜びもなさそうです。
でも、ただ一人住み込みで働いている武君はメリヤス工場の息子さんだけあって15歳ながら商売人。とても心配そう…。
実は、キアリスのモデル、ファミリアも当初は今日のキアリスのような状態だったらしいですよ。
◇ 値段がつけられない経営者
昭和23年の12月、坂野敦子さんと親友の田村江つ子さんそして、江つ子さんの義姉光子さんの3人で「モトヤ靴店」のショウケースからは始めた「ベビーショップ・モトヤ」は、開店初日からから沢山のお客様が来店し、商品はあっという間に売れてしまったそうです。
それは、戦後のまだ粗悪品が横行していた時代に、お店に置かれた商品のすべてが上質な生地や糸で手間暇を惜しまず作られた「べっぴんさん」だったからに違いありませんよね。
ところが、お店の商品が飛ぶように売れたのにもかかわらず、店の利益がほとんど無かったのだそうです。それは何故かといえば、販売の責任者であるお嬢様育ちの坂野敦子さんが出来上がった商品に原価より高い値段をどうしてもつけることができなかったからなのだとか…。
家主である「モトヤ靴店」の元田蓮さんはお店の売り上げの歩合で家賃を受け取ることにしていたため、その実情を知って、今日のすみれちゃんたちの旦那様のように大いに驚いたのだそうです。もしかしたら、帳簿などもすみれちゃんたちと変わらなかったのかも…。
その1年後、24年には元田さん所有の「モトヤ靴店」西側にあった万年筆店跡に移転していますから今、キアリスが移転した輸入家具店跡は、この万年筆店跡がモデルということでしょうかしらね。
◇ キアリスの包装紙と店内
君江ちゃんがデザインしたキアリスの包装紙はリスがいっぱいいて愛らしく、タグもとても可愛らしいものになりそうですね。
実はこれ、ファミリアの包装紙のデザインによく似ています。ファミリアの包装紙は水色の地に白い様々なクマが描かれていて、やっぱりとても可愛らしいものですが、包装紙にクマが描かれているのはすみれちゃんのモデル、坂野敦子さんがとてもクマが好きだったかららしいですよ。
キアリスの店内も、窓際に置かれた生地が日に焼けてしまわないか、少し心配などと思いつつ観ていましたが、よく見ると生地はピンクに浅黄色、水色に黄色…とファッションショーの時の色使いに似ています。きっと、店内も4人のお嬢さんたちのテーマカラーで彩ったのでしょうかね。
それに、4人のもんぺにもそれぞれの色が使われていましたが、月曜日からからは4人の服装がモンペからスカートへと変っています。かわいい天使たちも大きくなって時代は進んでいるのですね。
◇ 妻と夫
『おい、大変なことだと分かっとるのか』と紀夫君に問われ、『わかっているわよ』と答えている割にはどこかピントが外れているすみれちゃん。
確かに、子供たちのお守りは大変ですし、喜代さんも寄る年波には勝てないのは分かりますけれど、『子供たちはどうするんやろ』って、紀夫君の質問の答えからは外れていますよね。
それに、紀夫君たち旦那様方は『あの大急が!』と大興奮ですが、すみれちゃんたち元お情様方にとっては『(家に外商の人が御用聞きに来ていた)あの大急?』という程度のことのようです。
妻と夫、かみ合わないにも程があります。面白いですねぇ。なかでも、今日の一押しは、君江ちゃん夫婦とお姑さんとのやり取りでしょうかしら。
だけど、許せないことも一つ!
キアリスが新聞の取材を受け、めったに見られない明美ちゃんの笑顔が見られたと思った矢先のあの新聞社の所業です。
独り身の明美ちゃんの寂しさを、より深くこじるような所業には腹が立ちます。
許せませんよね。
ではでは
感想by香風