NHK朝ドラ「べっぴんさん」
ネタバレあらすじ感想14週77話
2017年1月5日(木)放送
べっぴんさん14週テーマ「新春、想いあらたに」
べっぴんさん ネタバレ感想・最終回まで14週77話
1月5日(木)
近江の坂東本家にて・・・
すみれ達は、坂東本家で1月2日の朝を迎えました。
朝食の席では、正月という事もあり、五十八も長太郎も朝から酒を飲んでいます。そんな中、また2人の言い合いが始まってしまいます。そして、長太郎は反論する肇につかみ掛ろうとした時、ついにトク子の堪忍袋の緒が切れます。
「ええ加減にせぇ!2人とも、出ていけ!」と、トク子が長太郎と五十八に向かって大声を上げると、その瞬間、トク子は具合を悪くし倒れてしまうのでした。
やがて、トク子が布団の中で目を覚まします。トク子は、夢を見ていたのでした。そして、夢の中で亡き夫のお告げを思い出すと、そばで付き添っていたすみれに、長太郎と五十八を呼ぶように言うのでした。
2人がトク子の部屋に来ると、トク子は、床を片付け正座し改まって話し始めます。「押し入れのどこかに、お父ちゃんの書いた書があるのやて。それを2人に見せろ、言うてた。」と言うのでした。
トク子の言葉を聞き、2人がすぐに押し入れの中を探すと、奥の方から箱に入れられた書が出てきます。
早速開いてみると、書には大らかな文字で“飲んで 食って 歌へ”と書かれていました。
その内容に、一同は思わず顔を見合わせて笑ってしまいます。
そんな柔らかい雰囲気の中、五十八は長太郎に、自分は余生をこの家で過ごさせてもらいたいと思っていて、坂東本家の仕事を手伝いたいだけだと、素直な思いを話します。
長太郎はその言葉に小さく頷くと、自分にはずっと、出来の良い弟に対する嫉妬の思いがあったと打ち明けます。
五十八も、自分には無いものを持っている兄に対して同じ思いがあったと言うと、2人は「お互い様やな。」と笑顔になるのでした。そして、そんな2人の様子に、トク子も嬉しそうにほほ笑むのでした。
その日の夜。
夕食の席で、長太郎は肇に対し、これからはお前の好きなように仕事を進めろと言い、酒を注ぎます。五十八も、潔に同じように会社を託すと話します。
そんな中、さくらがすみれに謝り、善哉を作ってくれた静子にも「ごめんなさい。」と、きちんと謝るのでした。
そして、さくらが皆の前で「明けましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いします。」と挨拶をすると、場の雰囲気は正月に相応しい、和やかなものになるのでした。
こうして、近江で過ごす正月は、楽しい雰囲気で終えたのでした・・・つづく
べっぴんさん14週77話・感想まとめ
新年早々、あちこちでバトルが勃発している坂東家。息子たちの諍いに声を荒げたトク子が倒れてしまい・・・。
今日の「べっぴんさん」も不安要素満載でスタートです。
◇ 「おじいさま」の格言
今まで登場したことがなかったトク子の夫。長太郎や五十八の父、すみれたちの祖父に当たる人物ですが、今まで全くといっていいほど情報がありませんでした。すみれも「おじいさまってどんな人やったんですか?」と尋ねています。
今回は、そんな「おじいさま」の残した言葉が坂東家を救ってくれたようです。
「飲んで 食って 歌へ」
五十八は立派な実業家。今までも肝心なときには、すみれやゆり、潔や紀夫たちに、素晴らしい言葉を残してきました。そんな五十八の父親なのですから、どれほど凄い格言なのだろうか・・・と思いながらテレビを見ていた私たち視聴者も少し拍子抜けしてしまいました。
すみれもキョトンとした顔をしています。
けれども、この言葉は、しっかりと五十八たち兄弟の心をとらえました。二人は父の書を前に、正直な気持ちを話し始めたのです。兄・長太郎の嫉妬は、弟・五十八を認める気持ちの裏返し。それは弟だって、同じです。
「幸せな人生とは、飲んで食って歌うこと」それは、家族がいがみ合っていては、決してできないことなのです。その豪快だけれど、何とも的を射た人生哲学は「素晴らしい」の一言!
字は人を表すといいますが、その筆跡からも、小さいことにはとらわれない「おじいさま」の人柄がひしひしと伝わってきます。そう、おそらく、トク子の夫は、この「おじいさま」の呼び名より、何十年経った今もトク子が愛情たっぷりで呼ぶ「おとうちゃん」という呼び名がピッタリの人物だったのでしょう。
「新春、想いあらたに」今週のタイトルの通り、「おとうちゃん」の想いは、子、そして、孫の世代へとしっかりと受け継がれていきました!
◇ 母親の年齢は子どもの年齢
人生経験豊富で、いつもどっしりと構えているトク子。そんなトク子が、今回、すみれの前で、母親としての後悔を口にする場面がありました。「あんまり怒りすぎたんやないかと・・・。」
トク子の言うように、「母親」としての年齢は子どもの年齢と同じなのだとしたら、トク子はすでに母親としても半世紀ほどのキャリアがあるはず。そんな彼女でさえ、子どもの叱り方について後悔の念を持つわけですから、まだ数年しか母親として生きていないすみれがうまくいかないのも当然です。
すみれがこのトク子の言葉にどれほど救われたのか・・・。私も同じ子どもを持つ母親として痛いほど伝わってきました。
「育児は育自」という言葉があるように、子育ては、悩みや葛藤を繰り返しながら、親が自分を育てていく過程でもあります。叱りすぎてしまうのは、愛情があるからこそ。
もっと良い叱り方があったのではないかな・・・そんな悩みを持ったことがない親はいないはずです。
先日放送された「お正月だよ!べっぴんさん」の中で、今後、すみれとさくらの母娘問題がクローズアップされるようなシーンが見られました。これからの「べっぴんさん」では、今まで以上に、女性の「仕事と育児」というテーマが描き出されていくのかもしれませんね。この辺りからも目が離せません!
◇ 受け継がれる「べっぴんな心」
長太郎と五十八から、肇と潔への世代交代が宣言され、何とか坂東家のバトルは無事終了の時を迎えます。長太郎がさりげなく、「飲んで食って歌って」に「旅行に行く」を加えていたのは、お茶目で可愛らしかったですね。
素直になった大人たちの雰囲気に触発されたのか、さくらも自分から「ごめんなさい」の言葉が言えました。自分の過ちや未熟さを認め謝ることは、大人でも子どもでも、とても勇気のいること、「べっぴんな心」のいることです。
「ありがとう」「こちらこそ」ゆりとすみれがトク子への感謝と尊敬の気持ちを忘れず、しっかりと言葉で伝えることができるのも「べっぴんな心」があるからこそ。
トク子と「おとうちゃん」がつくりあげた坂東家。幸せな歌声とともに「べっぴんな心」もしっかりと受け継がれているようです♪
すみれ演じる芳根京子さんが撮影抜きで楽しんだという「リンゴの唄」のシーン。新年早々、辛気くさいシーンが多かった「べっぴんさん」でしたが、1946年に発売された「リンゴの唄」の大合唱で、今年の放送も本格的にスタートです!
ではでは
感想byありす