NHK朝ドラ「べっぴんさん」
ネタバレあらすじ感想19週107話
2017年2月9日(木)放送
べっぴんさん19週テーマ「希望」
べっぴんさん ネタバレ感想・最終回まで19週107話
キアリスの作業場にて・・・
さくらは、君枝が描くデザイン画に興味を持ちます。
絵が好きだと話すさくらに、君枝は、ワンピースのデザインにどんな飾りを付けるかと聞きます。
さくらが描き加えたリボンのデザインを見た君枝が「いいねぇ。」と言うと、さくらは嬉しそうに微笑むのでした。
大急百貨店にて・・・
多くの若者で賑わうエイスを見ながら、潔はオライオンとエイスの業務提携の話を思案していました。
そんな潔の元に、慌てた様子の小山がやって来ます。どこからかオライオンとエイスの合併の話を聞いたという大島社長が、3社で話し合いたいと言っているというのでした。
ヨーソローにて・・・
その夜。カウンター席で栄輔が飲んでいると、仕事終わりの明美が来店します。
明美は、五月が妊娠している事を話します。そして、今は大切な時期なので無理はさせないで欲しいと頼むのでした。
翌日の事・・・
大急百貨店の社長室に、大島社長と潔と栄輔が集まりました。席についた潔は、エイスとの提携の話を断りたいと言います。
2人の話を聞いていた大島社長は、2人の成功とは何かと質問します。潔の答えを聞いた栄輔は、自分達の進む道は違うのだと言うと、そのまま部屋を出ていくのでした。
大島社長は、残された潔に、これで良かったのかと聞きます。
潔は、一緒にやれば上手くいく事は分かっているが、苦労をしても肌で感じて仕事をしたいと言います。
そして、かつて面倒を見ていた栄輔の成長が嬉しく、感謝するのは自分の方だと話すのでした。
キアリスの事務所にて・・・
夕方、栄輔が訪ねて来ました。五月に何を言っても自活の為に仕事を頑張ると言い張り、どうしたら良いか分からないと相談に来たのでした。
すると、その場にいたさくらが、五月をキアリスで雇えないかと、すみれに頼むのでした。
坂東宅にて・・・
その夜、すみれは早速、五月にキアリスで働かないかと話します。
キアリスならおなかが大きくなっても、お客様も親しみを持って見てくれると言い、体も楽に仕事ができるだろうと話します。
妊娠以降、ずっと独りで気を張って生きていた五月は、坂東家の深い愛情に救われたことを感謝します。
「絶対に忘れへん。こんなに優しくしてもろうた事・・・。」五月は、嬉し涙を流すのでした・・・ つづく
べっぴんさん19週107話・感想まとめ
引き続きキアリスでバイトを続けるさくら。今や有名ブランド・キアリスの「デザイナー」となった君枝の仕事に興味を持ったようです。
今週のテーマは「希望」。製作所の人たちの「希望」に満ちあふれたような笑顔から、本日の「べっぴんさん」は始まりました!
◇ これが潔の生き様!
『エイス』と『オライオン』、2つの店舗を見比べる潔。さくらとすみれのことや、五十八の危篤で忘れてしまっていたけれど、そういえば、潔と栄輔の関係もなかなか昔のようにしっくりといかないままでした。
二人の業務提携の話し合いは大島を交えての場で行われることになりました。一足飛びの前進を目指す栄輔。苦労しながらの前進を目指す潔。どちらが正解なのかはわかりません。
ただ、大島社長に成功とは何かと聞かれたとき、栄輔の答えは「人からどう見られるか」「どう評価されるか」ということに重点を置いているように感じられました。
でも、潔は違います。「人からどう見られるか」ではなく「自分がどうしたいか」。
ヒルズ族の成功者を見てきた現代の私たちの感覚では、潔の成功は、どれもこれも、一見、地道で泥臭く、昭和の匂いがプンプンするようなものばかりですが、自信満々で楽しそうに夢を語るその表情は、まるで少年のよう。
戦争真っ只中のあの時代、気ままにバイクを乗り回し「オートバイの君」と呼ばれたあの頃の「周りの評価を気にせず、自分のやりたいことをやる」やんちゃな潔と少しも変わっていません。
かつて弟分だった栄輔との微妙な関係を「寂しくないのかい?」と気遣う大島への答え。
これまでの潔のセリフの中でも一二を争う格好良さでしたよね!
恩義を忘れたのかと責めるわけでもなければ、妬ましく思うわけでもない。そこにあるのは、「喜び」そして「感謝」。
潔にとっては、栄輔の面倒を見ていたことも「自分のやりたいこと」だっただけ。これこそが、みんなが慕ってやまない潔という男の生き様なのです!
◇ 気になる!玉井の怒鳴り声
潔の見惚れるようなシーンと、そんな潔のことを昔のように素直に褒める栄輔を見てホッと胸をなで下ろしていたところ…玉井の怒鳴り声に、朝から驚いた視聴者は私だけではなかったはず…(笑)。
今でも十分成功しているエイスなのに、本当に玉井はどうしてそんなに焦っているのでしょうね。何かいわくありげな玉井と栄輔の出会いですが、今後、語られることはあるのでしょうか?
玉井の生い立ちやここまでの人生は、その半ズボン姿と同じくらい気になります…。
◇ 紀夫は「愛の伝道師」!?
「愛に溢れているところ。」ここにきて、紀夫の懐かしい名台詞が再び繰り返されることになるとは、思ってもみませんでした。
昨日の放送では、娘の接客の様子をウロウロと何回も覗いてみたり、今日は自分の愛情の度合いを必死になって手で説明してみたり…。最近の紀夫は本当にお茶目です。
でも、よくよく考えてみれば、思春期の娘を持つ男親はみんな多かれ少なかれ、紀夫のようにどこか「おっかなびっくり」で子どもとの距離を測っているのかもしれませんね。
さくらもこの言葉をきっかけに、幼い日のことを思い出したようです。そう、これです。これこそが、今のさくらに必要だったもの。単に愛情だけではありません。愛情をしっかりと伝える「言葉」だったのです。
すみれは「愛に溢れている」人物ですが、いかんせん小さい頃から言葉足らず。紀夫もコミュニケーションは大の苦手ですが、ここにきて、愛する娘のため、「愛の伝道師」を買って出たようです。
そういえば、失恋したさくらに「日本一可愛い」とすぐさまフォローの発言をしていたのも、普段は口下手な紀夫でした。嬉しそうにカメラアウトしていくさくらの笑顔が心に残るシーンでしたね!
◇ 「強さ」を持つ五月が「優しさ」を知った日
さくらの提案でキアリスに雇われることになった五月。最後の場面、五月の言葉に朝から泣かされた視聴者も多かったのではないでしょうか。
「ぜったいに忘れへん。こんなに優しくしてもろうたこと。」
お腹の中の子どものために何としても自活しなければならないという一心で、歯を食いしばって仕事に励んでいた五月の姿は本当に痛々しいもの。
もちろん、子どもに対する愛おしさは大きくなるお腹とともに日に日に募ってきていたでしょうが、まだ、できちゃった結婚やシングルマザーが珍しかった時代、そのプレッシャーは計り知れないものだったはず。
この時代の常識では、仕事上、大きなハンディキャップになってしまう妊娠。
ところが、キアリスではアドバンテージにすることができるのです。すみれと紀夫の言葉がどれほど彼女の肩の荷を軽くしたことでしょう。
家庭の事情で愛情を知らずに育った五月には、その分、一人で生きていくと決心するだけの「強さ」がありました。今、その五月が、知らなかった人の愛を知り…「優しさ」を知ったのです。
「強さ」と「優しさ」を持った五月、きっと素敵なお母さんになることでしょう!
絵が好きなさくらの描いたリボンは、「デザイナー」君枝のお眼鏡にかなったようです。きっと素人ではわからない微妙な位置や大きさなどが「合格点」だったのでしょう。
名シーンが続き、「希望」の光が差し込み始めた「べっぴんさん」の世界。今週もいよいよクライマックスへと向かいます!
ではでは
感想byありす