NHK朝ドラ「べっぴんさん」
ネタバレあらすじ感想20週111話
2017年2月14日(火)放送
べっぴんさん20週テーマ「旅立ちの時」
べっぴんさん ネタバレ感想・最終回まで20週111話
坂東宅にて・・・
「旦那様のお側におって、幸せやった。何の後悔もない。」忠一郎が語ります。しかし、五十八が亡くなった今、改めて自分の残りの人生を考えるようになったといいます。
そんな時に堀江氏の「太平洋横断」の新聞記事を見て、勇気をもらったと話します。それと同時に、喜代の事が頭に浮かんだと言うのでした。
そして、忠一郎は喜代に、今後をどう考えているのかと聞くのでした。
喜代は、亡くなったはなの思いが、ゆりとすみれ、そしてさくらへと繋がるようにという思いでやってきたと答えます。
そして今、それぞれが美しい花を咲かせていると、笑顔で話したあと「嬉しいけれど、寂しい…。奥様、はなさんとお話がしたい…」と、寂しそうな表情を浮かべるのでした。
忠一郎と喜代は、お互いに役目を終えたのだろうと話すのでした・・・
すると忠一郎は『残りの人生を共に楽しく過ごせないか』と喜代に語ります。そんな忠一郎の思いを、喜代は考えさせて欲しいと受け止めるのでした。
その日の夜。
偶然二人の話を聞いてしまったすみれは、帰宅した紀夫に忠一郎と喜代の事を話します。紀夫は、喜代がいなくなるという事を考えた事が無かったと言い、驚きます。
すみれが、2人が進みたい道を選んで欲しいと言うと、紀夫も小さく頷くのでした。ところが、喜代からはその後何の話も無いまま、1ヵ月が過ぎようとしていました。
キアリスの事務所にて・・・
ある日の事。龍一が神妙な顔つきで現れます。「お忙しい中、恐れ入ります…」
改まった様子の龍一が「俺、やっぱり…やっぱり、冒険の旅に出たい思います」と再び勝二に申し出るのでした。
勝二はその言葉に怒りを露わにし、龍一の胸ぐらを掴みます。
そんな最中に、忠一郎と喜代が訪ねて来ました。
龍一は、色々な世界を見て、自分がやりたい事を見つけたいと本気で考えているのだと、勝二と良子に訴えます。
そして、自分のやるべき事を見つけた母・良子の事をかっこいいと思っていて、自分もそんな風に生きたいと言うのでした。
それを聞いていた忠一郎は、人生は一度きりだと言い、自分も喜代と一緒に、自分を見つめる為の旅に出ると報告します。
忠一郎の言葉を聞き、良子は「大人の、私達の中の常識を押し付けたらいけないのかもね…」と勝二に言います。すると勝二も、渋々ながらも龍一の申し出を認めるのでした。
ヨーソローにて・・・
仕事帰りの武と中西が飲みに来ています。そんな中、中西は、なぜ結婚しないのかと武に質問するのでした。
そんな所にちょうど明美が来店し、さらに続いて栄輔が入って来ます。
やがて親し気に話す2人の雰囲気に、胸騒ぎを覚える武なのでした・・・つづく
べっぴんさん20週111話・感想まとめ
今日はバレンタインデー。若い人たちにとっての一大イベントですね。バレンタインには直接関係がありませんが「べっぴんさん」では思いがけなく、喜代さんと忠さんの新しい門出が実現しました。シニア世代もやるものです。
今日は忠さんの門出を祝って、井口忠一郎役の曽我廼家文童さんと、今は亡き「旦那様」役の生瀬勝久さんとのこぼれ話を少々…。
曽我廼家文童さんのこだわりの演技
もうだいぶ以前、NHKのトーク番組「スタジオパークからこんにちは」に曽我廼家文童さんが出演したときのお話です。
今日も喜代さんと一緒の帰り際、得意の「コケ」を披露して喜代さんに助けられていましたが、(すでに喜代さんのお尻にひかれそうなシーでもありました)この「コケる」シーンのお話です。
すでに70歳の曽我廼家文童さんが演じているのは、坂東家執事・忠さんこと井口忠一郎の役。
ドラマの中での文童さんはよく転んで、そのたびに『ここはどこ?私は誰?』とコミカルに演じ、とても70歳とは思えない身のこなしを見せていました。
お屋敷の階段で転び、すみれちゃんを追いかけては坂道で転び、闇市の道すがら軽妙なしぐさで「コケ」ています。
文童さん曰く、台本にはただ「転ぶ」としか書いていなが、同じ転び方をしても見ている側がつまらないだろうから、同じパターンは使わない。
そもそも、お芝居はウソを演じているのだから、いかに本当に見せていくかなのではないか。というようなお話をしていらっしゃいました。
さすが長い間、松竹新喜劇の舞台で活躍してきた曽我廼家さんらしいこだわりだな、と感心しながら拝見したものです。
忠さんと旦那様との約束
もしかしたら、今日が文童さんの軽妙な演技ともお別れなのかと思うと寂しいのですが、掛け合い漫才のようなぴったりと息の合っていた旦那様、五十八さんが亡くなった今、初恋の相手喜代さんと旅に出るなんて、最高です!
その手があったかと感心しつつ、文童さんのこだわりの演技を称えてもう少々…。旦那様こと生瀬勝久さんとのエピソードとは、文童さんの願いで、べっぴんさんの撮影以外の場所でも生瀬さんを「旦那様」と呼んでいることです。
そうすることで、自然に素直な芝居ができるのだそうですが、二人の約束は、ドラマが終わるまで文童さんが生瀬さんを「旦那様」と呼び続けることなのだ、そうですよ。
生瀬さん曰く、大先輩の方なのですが、それを微塵も感じさせない。でも、本当は色気のある方なのです。たしかに、男の色気を感じるかも…。
それに、関西言葉を指導している一木さんも、表現に悩んだ時などは文童さんに尋ねるとおっしゃっていました。頼りがいもあるのですね。
喜代さんが幸せになれるのは間違いなさそうです。自分以外の人のために生きてきた忠さんと喜代さんですもの、お二人には人一倍幸せになっていただきたいと思います。
好青年の龍ちゃん
堀江健一さんが昭和37年にマーメード号で単独太平洋を横断したと聞いたのは、私がまだ小学校の低学年のことでした。
もともとボーッとした性格のため、その偉業には気付いていませんでしたが、忠さんが新聞を見て勇気をもらったように周りにいた高校生のお兄さんたちが興奮気味に話していたことを思い出します。
龍ちゃんもすっかり感化されてしまったのでしょうね。
冒険家を夢見る龍ちゃんですが、パタンナーとしての母親の良子ちゃんを尊敬もしているのですよね。型紙を切っている時の母親が大好きだなんて、高校生ぐらいではなかなか言えないものです。
良い息子さんですねぇ。忠さんの資金援助を二つ返事で受けるのも、忠さんの墓を建てるという龍ちゃんもとても龍ちゃんらしくて好感が持てます。
龍ちゃんの冒険を助けた忠さんの初恋は見事成就しましたが、あとは武ちゃんの初恋の行方が気になりますよねぇ・・・
ではでは
感想by香風