NHK朝ドラ「べっぴんさん」
ネタバレあらすじ感想23週128話
2017年3月6日(月)放送
べっぴんさん23週テーマ「あいを継ぐもの」
べっぴんさん ネタバレ感想・最終回まで23週128話
「レリビィ」にて・・・
さくらと健太郎の結婚をお互いの両親が認め、2人も嬉しそうに笑顔になります。
ところが、ここで紀夫がある事に気付きます。
それは、さくらと健太郎が、お互いに一人っ子だという事でした。
紀夫とすみれは、紀夫が婿に入る形で坂東の家を守ってきたのだと言い、さくらが嫁に行けば坂東家が途絶えてしまうと話します。
すみれ達両親とさくら達の間に、重い空気が漂います。
そして、君枝と昭一が考えさせて欲しいと喫茶店を出ようとすると、健太郎が「僕は、良いと思ってます。」と、自分は坂東家に婿に入っても構わないと言い出すのでした。
さらに、健太郎が、今の世の中は男性が家を継ぎ、女性が嫁に行くという考えは古いと言い出すと、君枝は「聞きたくないわ!」と健太郎の言葉を遮り、店を後にするのでした。
野上宅にて・・・
困ったすみれと紀夫は、潔の元へ相談に訪れます。紀夫は、義父・五十八から引き継いだ坂東家を終わらせるような事はできないと話します。
それを聞いたゆりは、すみれに謝ります。坂東家の長女である自分が潔の元に嫁ぎ、すみれに家の事を押し付けてしまったと、ずっと気にしていたのでした。

しかしすみれは、自分は紀夫と結婚できて幸せだと話し、笑顔でゆりと潔に答えるのでした。
坂東宅にて・・・
すみれ達が帰ると、先に帰宅していたさくらが夕食の支度をしています。紀夫はさくらに向かい、さくらは坂東家を継ぐのだと告げます。
勝手に決めないで欲しいとさくらが反発すると、これは昔から決まっていた事だといつになく険しい表情で言うのでした。
「もし、継がない言うたら…?」さくらが紀夫に問い掛けると「健太郎君との結婚は、白紙やな。」と紀夫は言い切るのでした。
翌日、レリビィにて・・・
すみれと紀夫が食事をしていると、潔が訪ねて来ます。紀夫たちを心配する潔は、自分がゆりと結婚した時の事を思い出すと言い、苦笑いします。

そして、紀夫の父・五郎に会って話を聞いてみてはどうかと提案するのでした・・・
つづく
べっぴんさん23週128話・感想まとめ
親たちに結婚を認めてもらったさくらと健太郎。
ところが喜びもつかの間、二人の結婚には、まだ巨大な壁が立ちはだかっていたのです。
一人っ子同士の結婚
嫁に行くか、婿を取るか…。
どちらも一人っ子同士のさくらと健太郎の結婚は、決してトントン拍子に進むものではなく、どちらの家にとってもまさに一大事でした。
もともと、戦前の民法では、「戸主」を中心とした「家制度」が採用されていた日本。戦後民法が改正され、四半世紀がたったとはいえ、1970年代は、まだまだ「家を誰が継ぐか」という意識が根強く残っていました。
現代の私たちの感覚で捉えると「君ちゃんとすみれは親友なのだから、どっちかが折れればいいのに…。」と思ってしまいますが、そんな簡単に済ませられるような問題ではなかったのです。
さくらは坂東家の一人娘。すみれも紀夫に婿に入ってもらい、坂東家を継いできたのですから、当然、さくらにもそうしてもらいたいと考えています。
けれども、健太郎も同じく村田家の一人息子。敗戦直後のころ、村田家がGHQに接収されたことからもわかるように、かなり立派なお屋敷を持つ由緒正しきお家柄のようです。
当のさくらや健太郎は、親の世代に「古い」とか「これからの時代は…」とか言っていますが、君枝の戸惑う姿からもわかるように、これはかなり深刻な状況になってきたようです。
頑なな態度の紀夫と君枝
今回の結婚問題では、紀夫がいつになく強い態度を示します。いつもはすみれ以上に、さくらの気持ちに寄り添おうと心を砕く紀夫ですが、「結婚は白紙やな。」とまで言い切って、さくらの反論を許しません。
一方、村田家でも君枝の態度は揺るぎません。今は亡き琴子や義父から引き継いだ村田の家をなんとしても守り抜こうと必死になっているのです。
このように見てみると、不思議なことに、今回、それぞれの家を途絶えさせまいと頑張っているのは、他家から入ってきた紀夫と君枝です。
もちろん、もともとその家に生まれたすみれや昭一も同じように考えてはいるのでしょうが、それ以上に、紀夫と君枝の方が「先代から受け継いだ『家』を残していかなければならない」という思いが強いように感じられるのです。
婿に迎えられた紀夫は、坂東営業部で不得意な仕事を任されるなど、婿ならではの苦労も味わってきましたが、五十八から、家庭の面でも仕事の面でも、たくさんの大切な「想い」を託されてきました。
君枝も、嫁姑の関係で苦労したことも色々とあるでしょうが、健太郎に注いでもらった愛情こそが、義父母から受け継いだ財産なのでしょう。
他家から婿や嫁に入った紀夫と君枝。「守るべきものは守らなあかんのや。」人の「想い」がわかる優しい二人だからこそ、よくしてもらった先代に対する責任感や使命感から、子どもたちに頑なな態度を示してしまうのです。
思わぬ人物の再登場!?
この事態に、すみれと紀夫が頼ったのは、いつものように、ゆりと潔でした。とはいっても、もともとはこの二人の恋愛結婚が問題の根源とも考えられるので、今度ばかりは頼られたゆりも頭を下げることしかできません…。
潔も、立場的に、いつものように「スパッ!」と解決策を提示することはできませんが、後日、自分たちの結婚の時の五十八の言動を紀夫に伝えます。
思えばあれは、べっぴんさん放送開始直後、まだ第2週目のことだったでしょうか?私たち視聴者にとっても、懐かしい映像でしたね。
子どものない野上家の養子だった潔を婿に出すといった野上に、五十八は、こちらも当然家を継ぐものと思って育ててきたゆりを嫁に出すと頭を下げたのです。
当時はまだ旧民法の時代、結局、すみれが婿を取ってくれましたが、それがなければ、もしかすると本当に坂東家は断絶してしまっていたかもしれません。野上にしてみても、潔を婿に出していたら、野上家はなくなってしまっていました。あのときの野上の「想い」五十八の「想い」・・・。
はなのナレーションの中にもあったように「何を繋げて、何を継ぐのか」。紀夫や君枝、すみれたちが繋げていきたいのは「家」なのか、継いでいきたいのは「姓」なのか・・・。
この辺りを整理することで、解決の糸口が見つかってくるのではないでしょうか。
前のシーンで、君枝が「おばあさまが行きていらしたら、どれだけ悲しむか…。」と嘆いていましたが、逆に、五十八や琴子たち先代が生きていたら、案外スムーズに話が進んでいたのかもしれませんね。
今までの登場した中で、子どもを嫁や婿に出した経験のある存命中の人物は、もはや紀夫の親しかいません。
先日の根本に続き、思わぬ人物の再登場で、はたして事態は好転するのでしょうか?明日の放送が気になります!
ではでは
感想byありす