NHKの朝ドラ『なつぞら』で、なつが勤める『東洋動画』で原画アニメーターを手がけているのが、井浦新(いうらあらた)さんが演じる仲努(なかつとむ)ですね。
『東洋動画』のモデルは、『東映動画』(現・東映アニメーション)であることは、ご想像の通りです。
そこで、仲のモデルになった人物も存在するのでは、と思い調べてみたところ、日本アニメ界の神様とまで称えられている人物が浮上してきました。
仲のモデルになった人物とはどんな方なのでしょうか?
もくじ
【なつぞら】仲努のモデルは誰?日本アニメの神様 森康二さんとは!
仲努は第5週の『なつよ、お兄ちゃんはどこ?』でなつが義母と共に東京へ兄を探しに行った際、幼なじみ天陽の兄・陽平が勤める『漫画映画の会社』の先輩として初登場しました。
仲が制作を手がける『白蛇姫』は、実際に『東映動画』が1958年に制作した『白蛇伝』がモチーフになった漫画映画です。
このことから、『白蛇伝』の原画を手がけた森康二(もり やすじ)さんが、仲努のモデルではないかと言われています。
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【なつぞら】仲努のモデルは誰?森康二さんのプロフィール紹介
仲努のモデルとなった森康二さんは、『白蛇伝』の原画を手がけたのを手始めに、現在も語り継がれる数々の名作アニメの原画を手がけました。
また、多くの名アニメーターたちの育成にも尽力したことから、日本アニメ界の神様とまで言われる偉大な方です。
アニメーターとして入社するも経営不振で解雇
森さんは、鳥取市の出身で幼少期を当時日本統治下にあった台湾で過ごしました。
東京美術学校(現・東京芸術大学)卒業後、日本アニメの父といわれた政岡憲三に師事し、同氏のいた東映の前身だった『日動』に入社。
『ポッポやさん のんき駅長』の動画を担当するも、経営不振で全社員が解雇されてしまいます。
25歳で無職となってしまった森さんは、西部百貨店の宣伝部などで生活費を稼いでいたそうです。
白蛇伝が大ヒットその後もヒットを連発
『日動』が『東映』と社名が変わったのち再度入社、『白蛇伝』の原画を手がけ、大成功を収めます。
その後もヒットを連発、なかには私たちもよく知る『長靴をはいた猫』の作画監督や、『山ねずみロッキー・チャック』。
『フランダースの犬』のキャラクターデザイン、『アルプスの少女ハイジ』のオープニング、『未来少年コナン』などの名作アニメも手がけました。
愛らしい動物表現が高い評価
森さんは特に動物キャラクターの愛らしさを描かせたら天下一品との呼び声高く、『なつぞら』でもなつが最初に手がけた彩色はパンダの絵で、仲の原画によるものでしたね。
当時まだ日本に存在しなかった、愛らしいパンダの表情に「白黒の牛?なまら可愛い」となつも夢中でした。
名アニメーターの育成に尽力
長編漫画映画『太陽の王子ホルスの大冒険』のヒロイン『ヒルダ』や、『長靴をはいた猫』などの作成において、日本のアニメ界を担う天才・名アニメーターたちを育てました。
宮崎駿さんや高畑勲さんに、なつのモデルとなった奥原玲子さんの夫である小田部羊一さんなど、今を代表するアニメーターばかりです。
森さんは温厚で実直な人柄で、後輩たちからの人望も厚かったとか。
『なつぞら』でも、なつの動きを創造するセンスを見込んで上層部になつの入社を掛け合ってくれたり、勘違いした咲太郎に噴水に突き飛ばされズブ濡れになっても怒らなかったり。
森さんの温厚な人柄が、仲のキャラクターにも反映されているようです。
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【なつぞら】仲努のモデルは誰?まとめ
日本アニメの神様と称えられている、森康二さんのプロフィールの一部を紹介いたしました。
『白蛇伝』を大ヒットに導いた森さんの才能と、人を惹きつける温厚な人柄は、確かにドラマの仲と重なりますね。
脚本家・大森氏は、当時の森さんをモデルとして、アニメーター・仲を描こうとしているようですね。
仲が今後どのようにアニメと、そしてなつと交流を深めていくのか、こちらの視点からもこれからの『なつぞら』を楽しめそうですね。