NHK朝ドラ「とと姉ちゃん」
ネタバレ感想8週44話
2016年5月24日(火)放送
とと姉ちゃん8週テーマ「常子、職業婦人になる」
とと姉ちゃん ネタバレ感想・最終回まで8週44話
借金取りを追い払って、ホッとしたのもつかの間「チューブ入り歯磨き」に異変が起きます。
次々とチューブが破裂してしまうのでした。その場にいたみんなが歯磨き粉まみれになり、一瞬にして一同の顔から笑顔が消えてしまいます。
やがて、常子はなんだかおかしくなって噴き出してしまい、それをきっかけに、みんなも笑いが止まらなくなってしまうのでした。
そして、一同が茶の間に集まって今日の武勇伝を語り合っている所に、ナント叔父・鉄郎が「よぉ」と顔を出します。
「あんたっ!自分のやった事を分かってんのかい!」と、大女将・まつがテーブルを叩きながら怒り出したのを皮切りに「ひどすぎる!」「借金を押し付けて逃げるなんて!」「よく戻ってこてたもんだ!」一斉に鉄郎への非難が飛び交います。
すると鉄郎は、腹巻から封筒を取りだして常子の前に差し出します。常子が怪訝な顔のままそれを開けると、出てきたのは“札束”でした。
「おじさんはキャツラを黙らせるだけの金を作って戻ってくる。それまでは頑張って歯磨きを作って持ちこたえてくれ。あばよ」・・・、あの置き手紙は本当の事だったのでした。
鉄郎は、方々を駆け回ってお金を借り集めてきたというのでした。
その夜、小橋家の部屋にて・・・
「ごめん・・・」常子は鞠子に言います。鞠子の大学進学のお金を作るつもりだったのに、それがかなわなかったと詫びるのでした。
かか・君子はその話を始めて耳にします。そして、進学には賛成できないと言います。
鞠子は、改めて大学に進学したいという希望を初めてかかに伝えます。
残念ながら今の環境では、学費の算段も付かないと難色を示す君子でしたが、鞠子の熱意に負け、ついに進学に同意するのでした。
そして、常子は卒業後に働き、その費用を協力するといいます。
翌日、担任の東堂先生に就職先の紹介を頼みに行くと、タイピストの推薦枠が空いたことを聞かされます。常子は、すぐさま推薦を希望します。
タイピストは、当時の女性が就く職業の中でも高給でした。しかし、それ相応の技能も必要とされていました。短期間で和文タイプライターを習得するため、さっそく常子の試練の日々が始まるのでしたが・・・
【今日のポイント】
この「歯磨き粉」商売は、史実にもありますが今日のような顛末はもちろんフィクションなんですが、リアルとと姉ちゃん・大橋鎭子さん14歳の起業でした。
とと姉ちゃん8週44話・感想まとめ
ちょっと残念・・・
今回の常子ちゃんたちのお金持ち計画、もとい事業計画「ねり歯磨き大作戦」は森田屋の若女将照代さんのセリフではありませんが『うん、見ればわかる』、その通り一目瞭然の大失敗でしたねぇ。
でも、失敗を笑い飛ばしてしまう常子ちゃんの真っ直ぐさがこのドラマの良さですね。
腹巻バカ(宗吉さんのネーミングセンス最高です!)の鉄ちゃんも逃げ出したわけではなくお金を工面して戻ってきましたし、青柳商店の女将さんは男顔負け、惚れ惚れするような胸のすく啖呵を見事に切れる女丈夫ですし…。
さて、ここが悩みどころなのです。このように、青柳商店、森田屋の面々そして、東堂先生、葉っぱの兄ちゃん、演者さんたちが、みな魅力的ですからどうしても演者さんに目が行きます。で、ストーリー展開を楽しめず、ついつい前作の「あさが来た」のドラマ自体のテンポやリズムと比較して歯がゆく思ってしまうのですよねぇ。
でも、それって欲張りな悩み、かも…。豪華な役者さんぞろいということですもの、十分に楽しませていただかなくては損ですよね。
大好き照代さん
お気に入りの演者さんの一人、森田照代さんを演じている平岩紙さんを面白い女優さんだと気付いたのは、いつだったのかはよく覚えていないのですけれど、とても不思議(?)な女性というか女優さんらしくない女優さんだと思いません?
個性的といえばいいのかもしれませんが、それも少し違うような気が…。ある意味、実態がまるで見えない、ふわふわとした浮遊感がとてもいいなぁと常々思っていたら、それもそのはず、平岩紙さんは泣く子も黙る「大人計画」の一員でした。
「大人計画」は松尾スズキさんを筆頭にクドカンこと宮藤官九郎さん、阿部サダヲさん、荒川良々さんなど、そうそうたるメンバーのいる劇団です。「あさが来た」の亀助さんを演じた三宅弘城さんそして、星野源さんも「大人計画」に所属しています。
肌の色が白いから松尾さんに紙と名付けられた色白のお顔が近頃は、少しフックリとして中年○○り、かもと思いつつ応援しています。今日の『うん、見ればわかる』の照代さん。声のトーンといい間といい表情といい、紙さんらしくて、森田屋の若女将、宗吉さんの奥さん、照代さんそのものの最高!の演技力だったと思いませんか?
ますます照代さんが大好きになりました。でも、皆さんに押し付けるのはいけませんよね。ひいきの引き倒しにならないように気を付けませんとね。
職業婦人の花形タイピスト
今はキーボードの時代ですから、すっかり忘れていましたが東堂先生の指導のもと常子ちゃんがタイプライターの練習をしているのを見て思い出しました。昭和初期だけでなく、昭和40年代でもタイピストといえば働く女性の中では花形選手でしたよ。時代背景としても、まだまだ女性が高給取りになれるような仕事につけることなど稀でしたから、幼心にもタイピストと聞くと尊敬と少なからず畏敬の念を持っていましたもの。
いまでいうCA 、キャビンアテンダントみたいなものでしょうかしらね。
親たちの世代も和文タイプの難しさを十分承知していたので、タイピストとして働く職業婦人たちは優秀な女性、という認識が強かったのでしょう。
和文タイプライターの2273文字の暗記、とと姉ちゃん頑張って。
鞠子ちゃんのためにも、ね・・・
ではでは
感想by香風