NHK朝ドラ「とと姉ちゃん」
ネタバレ感想10週56話
2016年6月7日(火)放送
とと姉ちゃん10週テーマ「常子、プロポーズされる」
とと姉ちゃん ネタバレ感想・最終回まで10週56話
雨の降る寒い日・・・
「お出掛け」の待ち合わせ場所のお寺で、常子とかかは二人を待ちます。
鞠子は朗読会を早めに切り上げ、待ち合わせ場所に駆けつけました。ところが、美子はなかなか姿を現しませんでした。
その頃、美子は祖母・滝子や女性たちに交じって、丁稚さんたちへの「お仕着せ」を縫っていたのでした。そして縫い上げるとともに、一目散に待ち合わせ場所にと、雨の中を駆け出すのでしたが・・・
一方、何時間たっても姿を見せなかった美子を心配し、常子たちは、美子が勉強会をしているという友人宅を訪ねてみますが、そもそも勉強会の予定などしていないと言われてしまいます。心配した一行は森田屋に戻ると、改めて森田屋の人達と美子を探しに出ます。
そこに美子が帰ってきました。
「勉強会、嘘なんでしょう?」鞠子が問いただすと、「ごめんなさい」美子はそれを認めます。美子は滝子の縫い物の手伝いをしていたことを明かします。美子は常子から好きな縫い物ばかりしないで、勉強するようにと普段から注意されていたので、この日も本当のことを言いだせず、つい嘘をついてしまったのでした・・・
裁縫の得意な美子は、祖母・滝子の縫物の手伝いをしては、お駄賃をもらっていたのでした。その日も、美子は最後までちゃんと仕上げたくて、待ち合わせの時間になっても手を止めることができなかったと話します。
「お駄賃のために家訓を破っだの?そんなにお駄賃が欲しいの?おやつ買うとか、むだづかいしかしないのに!」いつになく腹を立てた常子が強く美子に言います。
すると、美子は「家訓なんかやめればいいのに!!」と、たまっていた不満を爆発させると、ついに、二人は言い争いになってしまうのでした。
昭和15年正月・・・
年が明けても、常子と美子は口をきくことも目を合わせることもない、そんな日々が続いていました。常子は、そんなやるせない気持ちを、星野に打ち明けます。そんな中で、常子も少しずつ星野を意識し始め、常子にも恋心が芽生え始めているようでした。
一方、星野も常子にある大事なことを告げようとしていましたが、なかなか切り出せないまま時だけが迫っていたのでした・・・
鳥巣商事にて・・・
ある日、浄書室にひとりの女性がやって来ました。タイピストの諸橋道子を訪ねて来たのでした。諸橋が「私ですが・・・」と言うが早いか、その女性は「この泥棒ねこがぁ!」といきなり諸橋の髪を掴み引きずり回します。さらに「この女が私の亭主を寝取ったのよっ!」と叫ぶのでした。
諸橋道子は、営業部の奥寺と不倫をしていたのでした。諸橋はその事を理由に解雇されてしまいます。常子は、課長に相談してみると言いますが、早乙女に制止されます。
そして早乙女が吐き捨てるように言います。会社は、私たちをクビのすることなんてなんとも思ってないの・・・ つづく
■なかなか言い出せない星野役・坂口さんのプロフィールはこちら
「とと姉ちゃん」三女・よっちゃんのモデル大橋芳子さんとは?
とと姉ちゃん10週56話・感想まとめ
【新年のご挨拶】
森田屋さんの居間では小橋家と森田屋さんの全員が顔をそろえて、新年のご挨拶です。黒紋付き羽織のまつさん、照代さんと君子かか、長谷川さんと宗吉さんも正装です。そして、調理場の蛇口やガスコンロにも仕出し屋さんだけにお正月を迎えるしめ縄が飾られていましたね。
家族全員が揃い挨拶を交わすお正月。画面の中の小橋家と森田屋さんの皆さんを見ていると、幼かった頃の昔々のお正月の光景が重なり懐かしく、なぜか気持ちが癒されます。
昭和15年の年明けですね。
おせち料理を重箱に詰めるのは、おめでたいことが重なりますようにと、そんな願いを込めるためですが、今朝の森田屋さんの食卓にもお重に詰められた美味しそうなおせち料理が並べられていました。
でも、昭和15年と言うと世の中が徐々にきな臭くなってきたころです。仕出し屋を生業としている森田屋さんにとってもおせちの準備は大変だったのかもしれませんよね。
諍い中の常子ちゃんとよっちゃんが口に運んでいたお雑煮、あの雑煮のお餅はあまりにもゴツゴツとしていて滑らかさにかけ、よっちゃんが頬張っても一切伸びませんでしたよね。もしかしたら、あのお餅はもち米だけの餅ではなくうるち米などが混じっている餅なのではないのでしょうかしら?時代背景に合わせた、裏方さんの努力から生まれたお餅だとみるのは、考えすぎでしょうかしらね。
【昭和15年のころ】
まだ、年が明けたばかりなのでお正月のご挨拶は無事に済んだようですが、世の中は日増しに軍事色を強め、日常生活にさまざまな制限が加えられるようになって行きます。15年の7月7日には「七.七ぜいたく禁止令」(正式名・奢侈品等製造販売制限規則)が発令され、東京には翌月になると「ぜいたくは敵だ」と言う立て看板が1500本も立てられ「ぜいたく監視隊」などと言うものまでが組織されました。
この年15年ころには、徐々に徐々に英語やカタカナの使用が制限され、戦地への慰問なども行われるようになり、配給制度が始まります。
よっちゃんがおばあさまに頼まれたお仕着せ作りの生地も、おばあさまの着物をほどいて用意したものでしたものね。
ちなみに「お仕着せ」とは仕着せ・しきせ、四季施とも当てるのは江戸時代に幕府が役人や囚人に四季に応じて衣服の支給をしたことによるものです。
民間では使用人に盆暮れに衣服を与えることを仕着せと呼んでいました。今はない風習ですが、戦前の雇用形態にはまだ残っていたのでしょうね。深川木場は歴史のある場所ですから、残っているのは納得です。何と言っても「青柳商店」は二百年続く老舗ですものね。
ちょっと脱線してしまいましたが、このころになると、昼にお酒類を出すのも禁止され料理店でも値段の上限が決められたりしてきます。
どうやら、星野青年が予言した通り、二人で食べるお汁粉の運命も危ういということになりそうですね。
【迫力満点、青木さやかさんと杉咲花ちゃん】
それにしても、大丈夫でしたかしら、諸橋美智子役の野村麻純さん。あのパーマネントは地毛でしょうかしらね。だとすれば相当痛かったでしょうねぇ。
思いっきり青木さやかさん演じる奥寺何某の奥様に髪の毛をつかまれていましたものね。鬼気迫る、『いや~!』という叫び声と寝取られ妻の迫力に唖然…。青木さやかさんならではの切れ芸でしたね。
青木さんの切れ芸はステージでも拝見しますので見覚えがありましたが、女学生となったよっちゃんのとと姉ちゃんへの反抗シーンは初めてです。
これがまた見事としか言いようのない迫力でした。大満足の新生よっちゃんです。
三姉妹の丁々発止、楽しみですよね。
ではでは
感想by香風