NHK朝ドラ「べっぴんさん」
ネタバレ感想2週10話
2016年10月13日(木)放送
べっぴんさん2週テーマ「しあわせの形」
べっぴんさん ネタバレ感想・最終回まで2週10話
10月13日(木)
昭和18年(1943)、春・・・
すみれは女学校を卒業し、紀夫との結納を交わしました。紀夫は、結納の席でも緊張した面持ちで、すみれと目が合ってもぎこちない様子で、口数も少ないままです。そんな紀夫に、いまさらながらすみれは不安を募らせるのでした。
ある日の事。
麻田がすみれの亡き母・はなから頼まれていた「結婚支度の靴」を作る為に、坂東邸に来ていました。
「お幸せになって下さいね。」麻田からお祝いの言葉を掛けられますが、すみれは、紀夫が何を考えているのかよく分からないと本音を漏らします。

麻田は、思いを表に出すのが下手なだけの人もいると言い、母・はなが見守ってくれているから大丈夫だと、不安そうなすみれを勇気づけてくれるのでした・・・
いよいよ、紀夫とすみれのお披露目の日。
すみれが着るウエディングドレスは、母の形見のドレスでした。
集合写真を撮る時、すみれは勇気を出し、紀夫に声を掛けます。
「あの、よろしくお願いします・・・」すると、紀夫は「堪忍して下さい。あの時は、つい言い過ぎました。」と、ゆりのお披露目の日の失言を詫びるのでした。
そして「き、き、綺麗です・・・。」と恥ずかしそうに告げるのでした。
紀夫は、婿として会社を継ぐため「坂東営業部」に入社しました。潔癖性で几帳面な性格の紀夫は、朝は誰よりも早く出勤して掃除をし、仕事も真面目にこなしていました。
ある日。
すみれとゆりが歩いていると、ゆりの友人・クリスティーナと出会います。この頃、神戸に住んでいた外国人は戦争の影響で皆、本国へ帰っていました。しかし、クリスティーナは妊娠している事もあり、神戸に残っていたのでした。
昭和18年、秋。
すみれは、紀夫と二人の朝食の席でそわそわしています。
そして、意を決したかのように紀夫に告げます。「赤ちゃんができました・・・。」
それを聞いた紀夫は、突然テラスに出て叫ぶのでした。普段、感情を表に出さない紀夫の行動に、すみれは驚きます。
「どうしたの?」とすみれが聞くと、「喜んでいるのです!」と、紀夫は笑顔で答えます。その姿に、すみれも笑顔になるのでした。
昭和19年、3月。
すみれはこの頃、妊娠7か月を迎えていました。ある朝、紀夫がいつものように出社しようとしたところに、訪問者がありました。

紀夫への召集令状が届いたのでした・・・ つづく
べっぴんさん2週10話・感想まとめ
父と母の築いてきた坂東家を守りたい。姉が野上家に嫁いだ今、それを叶えられるのはすみれだけ・・・。
すみれは、祖母トク子から聞いた五十八とはなの苦労話に感銘を受け、養子をとり、二人の生きた証ともいえる坂東家を継ぐことを決意します。
ところが、なんとお相手は、幼なじみの紀夫。
潔とゆりの結婚式の日、すみれの初恋をズケズケと指摘したあの人物です。
すみれの心中は、当然穏やかではありません。
▮不安げなすみれに語るのは・・・
結納も無事とりおこなわれ、生前、はなが頼んでくれていた靴を作るため、麻田がお屋敷に採寸に訪れます。
すみれの様子から、不安な心の内に気がついた麻田。思ったことがすんなりと口にできる父や姉は、すみれとはタイプが違い、なかなか相談相手にはなりません。
はなが亡くなったすみれにとって、麻田は、最大の理解者であり、うってつけの相談者となりました。
相変わらずゆっくりと言葉足らずに話すすみれに、麻田は作業する手を止め、しっかりと向き合いながら優しく語りかけます。
「思いを表に出すのがヘタなだけの人もおります。」
そう、それはまさに、心の中では強いものを持っていた幼い頃のすみれそのもの。
「大丈夫。奥様が見守ってくれています!」
麻田の心からの一言に、すみれはこの縁談が決まってから初めて、かすかな微笑みを浮かべることができました。
▮思いのこもった品々
麻田がはなの思いを託し、精魂込めて作りあげる靴。
それだけでも十分幸せなすみれに、女中頭の喜代からとっておきの品が手渡されました。女性の幸せの象徴、ウェディングドレスです。
さらに嬉しい事実が、喜代から伝えられます。なんとこのウェディングドレス、はなが結婚するときに着た形見の品だったのです!
「お父様とお母様が築いてきたこの家を絶やしたくない!」
そう決心して結婚を決めたすみれにとって、はなのウェディングドレスは、今の坂東家の“始まり”の象徴。
家を継ぎ、はなの思いを継ぐことを決めたすみれにとっては、最高のプレゼントに違いありません。やっとすみれの顔に笑顔が弾けました。
「あさや」のシューズ、形見のドレス、そして、はなの思い。母が遺してくれたたくさんの真心を胸に、新婦すみれの入場です!
▮紀夫の正体
とは言うものの、依然として正体のわからない紀夫。初めて会う人と結婚することも多かった時代とはいえ、潔とゆりの結婚式の日の一件もあり、すみれの不安が募るのももっともです。
記念写真を撮るとき、勇気を出して、すみれの方から「よろしくお願いします。」と声を掛けてみると・・・。ゆりの結婚式の日の発言を詫び、さらに口ごもりながらも「綺麗です。」と告げる紀夫。
すみれはもちろん気がついていませんが、思えば、幼い日、すみれが大事件を起こし、五十八に意見したあの日から、紀夫の初恋は始まっていたのです。
好きだからこそ、紀夫はすみれの潔に対する恋心に敏感に反応してしまったのですが・・・。
何はともあれ、初恋が実った紀夫には、すみれのウェディングドレス姿は、さぞかしまばゆく美しく映ったことでしょう。
まじめで勤勉な紀夫は、跡を継ぐべく入った坂東営業部でも一生懸命仕事をこなします。この辺りは、すみれの予想通りの姿だったはずです。
ところが、すみれは、数ヵ月後のある日、紀夫の想定外の“正体”を垣間見ることになるのです。
二人で食事をとる紀夫とすみれ。
「赤ちゃんができました。」そうおずおずと伝えるすみれに、こちらもまた負けないぐらいおずおずと「ほんまですか?」と紀夫が問い返します。
ここまでは、すみれも十分予想ができる反応です。ところが・・・!ここから紀夫の取った行動は、おそらくすみれだけでなく、私たちテレビの前の視聴者もビックリ仰天してしまうものでした。
箸を置いた紀夫、立ち上がったかと思うとテラスに飛び出し、「あ~っ!!」と大声で絶叫!「どうしたの?」心配そうに尋ねるすみれに、「喜んでいるのです。」と答え、さらに思いを爆発させ続けます。
その紀夫の姿は、まさに、今回、初めのシーンで麻田が語った通り。紀夫は、すみれと同じように表現が苦手なだけで、心の内には、強く熱い思いを持つ男性だったのです。
妊娠をきっかけに、夫のそんな“素敵な正体“を目の当たりにし、幸せな笑顔を浮かべるすみれ。本当の意味で二人が“夫婦”になれた瞬間だったのかもしれませんね。
次の春を迎え、妊娠7ヵ月となったすみれ。
ゆりと名前の由来について話しているのを立ち聞きする紀夫は、その熱い思いを託し、子どもにいったいどんな名前を与えるのでしょう?
すみれの初恋話から結婚、妊娠・・・。苦しい戦中といいながらも幸せを感じる日々を送ってきたすみれでした。
けれども、いよいよ紀夫のもとにも来るべきものが来てしまいました・・・。
召集令状です。
重苦しい雰囲気と共に、いよいよ妊婦すみれにも戦争の影が・・・
ではでは
感想byありす