「アンパンマン」だけじゃない やなせたかしの隠れた名作「やさしいライオン」とは?

やなせたかしさんと言えば『アンパンマン』シリーズが真っ先に思い浮かびますが、「やさしいライオン」という作品はご存じでしょうか? 「やさしいライオン」はやなせたかしさんが「アンパンマン」を誕生させる以前に描いた絵本です。今回は「アンパンマン」の陰に隠れた名作「やさしいライオン」をご紹介します!

「やさしいライオン」はどんなストーリー?

「やさしいライオン」は、1975年にフレーベル館から出版された、やなせさんの初めての絵本です。当時、漫画家以外にも作詞家や、シナリオを書く仕事などもしていたやなせさんが、ラジオドラマとして「やさしいライオン」を発表。その後、絵本や紙芝居が出版され、漫画家・手塚治虫さんが設立したアニメプロダクション「虫プロダクション」からアニメ化されました。

孤児のライオン・ブルブルと、自分の子犬を亡くしたばかりの母犬・ムクムク。母代わりとなったムクムクに愛情いっぱいに育てられ、立派な大人のライオンとなったブルブルは、人間の都合からムクムクと引き離されてしまいます。離れてもムクムクを忘れなかったブルブルは、ある時ものすごい力で檻を破ってムクムクに会いに行くのですが……。せつなくも温かい親子の愛情が描かれる物語です。

読み聞かせしたお母さん・お父さんが涙する

「やさしいライオン」を読んだ人の中には「きっとアンパンマンのような楽しいお話だろう、と特に警戒をすることなく読んでしまいましたが…思わず、私が泣いてしまいました」、「しばらく頭からはなれませんでした」というお母さんの声や、なかには「娘のために口に出して読んでいたら涙で声が出なくなりました……」と、後日自分のために絵本を買ったというお父さんまで反響を呼び、子供向けの絵本ではあるものの、色々と考えさせられる名作として知られています。ラストの展開に胸が締めつけられるようですが、やなせさんらしい愛に溢れた切ないお話なのでぜひ、読んでみてください。

 

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