第9週を迎えた朝ドラ『あんぱん』では、嵩にとって大きな存在だった寛先生(竹野内豊)との別れが描かれ、多くの視聴者が 寛ロス の余韻に包まれました。
また、阿部サダヲ演じるヤムおじさんの「本当の絶望はこんなもんじゃないよ」がSNS 上でトレンド入りするなど、印象的な展開が続きました。
本記事では、【寛先生ロス】【ヤムおじさんの名言】【今週のおさらい】の3 テーマで、第9 週を振り返ります。
🔳“寛先生ロス” が止まらない 竹野内豊の静かな去り際に涙
第41回(2025年5月26日放送)で、柳井嵩(北村匠海)の伯父であり、柳井医院の院長を務める柳井寛(竹野内豊)が突然この世を去る展開が描かれました。寛先生は嵩や千尋にとって父親のような存在であり、町医者として地域や家族を支え続けてきた人格者。
寛先生の死が劇的な描写ではなく、電報による静かな知らせで伝えられ、視聴者に深いショックと余韻を与えました。
SNSでは「突然すぎて 悲しいもう毎朝、寛先生を観れないなんて.. 寛先生の言葉をもっと聞きたかった」「いつも穏やかな寛先生が、嵩への遺言が『半端でもんてきたりしよったら、殴っちゃる』って、これまでの寛おじさんが口にしないような言い方で、 何があっ”ても諦めず絶対やり切れよ っていう強い気持ち故の『殴っちゃる』って言葉だったのか”な…」などの声が多く見られました。
竹野内豊さんの繊細な演技も「寛先生ロス」の一因です。言葉は少なくとも、佇まいや目線、間の取り方で寛の深い人間味を表現しました。
「「あんぱん」見てると竹野内豊の人間味あふれる演技に泣かされる。寛伯父さん、心の支えみたいな存在」「寛おじさん(竹野内豊)の死際の鬼気迫る演技に泣けます嵩(北村匠海)への想いに。」
寛先生は、物語の中で家族や周囲に大きな愛を注ぎ、視聴者にも多くの感動と癒しを与えました。静かに、そして温かく人々の心に寄り添い続けた寛先生は、物語から姿を消してもなお、私たちの記憶の中で生き続けるでしょう。
🔳「本当の絶望はこんなもんじゃないよ」 ヤムおじさんの名言──がXで話題
第43回(2025年5月28日放送)でヤムおじさんこと屋村草吉(阿部サダヲ)の「でもさ、本当の絶望は、こんなもんじゃないよ」という名言が、SNSで大きな話題になっています。このセリフはのぶの結婚を知ってショックを受けている嵩に向けられた言葉。ヤムおじさんがちょっと変わった人ではなく、深い過去を持つ人物だと感じた視聴者も多かったようです。
「やっぱりヤムさん、戦争を経験してるんじゃないかな」「ヤムおじさんすごくつらい思いをしてきたんだろうな嵩の未来を暗示してなきゃいいけど」「あんぱん、阿部サダヲさん演じるヤムおじさんが最高すぎる!あの優しさと温かさ、朝から心がほっこりする。阿部サダヲさんジャムおじさん感がたまらなくて、毎回癒されてる」など、ヤムおじさんは一見軽妙な人物ですが、やなせたかしさんの作品や思想を反映した発言をすることがあります。
嵩の父の死を知った際には「たったひとりで生まれてきてたったひとりで死んでいく。人間ってそういうものだよ」という名言を残しています。視聴者からは、「未来人ではないか」や「ヤムおんちゃんは、ジャムおじさんでありアンパンマンであり、やなせ先生も投影されてるのかな?」という声が聞かれました。
ヤムおじさんは、やなせたかし氏が大切にした「アンパンマン」の精神を体現している存在とも考えられます。
今後どんな言葉を残すのか、注目されます。
🔳【5/26〜5/30】第9週のおさらい
第41回(月)
昭和15年の新年、朝田家ではのぶと次郎の祝言準備が進み、家族は喜びに包まれていました。しかし、のぶは戦死した豪を思い、蘭子の表情が気にかかります。一方、東京では嵩が卒業制作の仕上げに没頭しています。そんな中、健太郎が持ってきた電報は伯父・寛の危篤を知らせるものでした。嵩は絵を完成させて帰郷しましたが、寛の最期には間に合いませんでした。
第42回(火)
寛の死により、柳井家は深い悲しみに包まれます。千代子は、のぶと弔問に訪れた羽多子を誘い、寛を偲んで献杯しました。草吉はのぶに嵩へ渡すあんぱんを託すのでした。
のぶは嵩に寄り添い、あんぱんを差し出します。嵩は、寛の言葉を思い出しながら涙を流します。嵩は「ずっと伝えたかったことがある」とのぶに自分の思いを言いかけますが、結局「これからもよろしく」とだけ伝えます。
第43回(水)
嵩はのぶに思いを告げられないまま、東京へ戻ることに。朝田家の前で偶然出会った次郎から、のぶの祝言の予定を知らされ、嵩は衝撃を受けます。表向きは「お幸せに」と祝福の言葉を口にするものの、嵩は意気消沈しました。失意のまま東京に戻った嵩は、銀座のパン屋で偶然母・登美子と再会しました。
第44回(木)
朝田パンに軍から乾パンの大口注文が入り、釜次たちは名誉な仕事だと沸き立ちます。草吉に乾パン作りを依頼しましたが、頑なに断られてしまいました。羽多子は「無理強いはできない」として軍の依頼を断る決断をしますが、周りから批判の目を向けられ、家族や店の雰囲気も険悪になってしまうのでした。
第45回(金)
朝田パンが乾パン製造を拒否したことで、陸軍に反抗したという噂が広まります。窮地に陥った釜次は、草吉に頭を下げて乾パンを焼くよう懇願するのでした。翌日、突然軍から乾パンの材料が届けられ、憲兵が現れて「すぐに作るように」と命令します。その時草吉が現れ、乾パンを無事に焼き上げます。しかし、その後草吉は姿を消してしまいました。