NHK朝ドラ「とと姉ちゃん」
ネタバレ感想6週32話
2016年5月10日(火)放送
とと姉ちゃん6週テーマ「常子、竹蔵の思いを知る」
とと姉ちゃん ネタバレ感想・最終回まで6週32話
青柳商店の番頭・隈井からの学費は、祖母・滝子から出ていたお金だと知った常子は、鞠子にも相談し当分は内緒にすることにしました。
翌日、学校の休み時間に、悩んでいる常子を見たクラスメイトの綾は「相談にのるから、私の相談にも・・・」と言い、帰り道にお互いの悩みごとを話し合うのでした。
そして、そもそも自分はどんな殿方が好みなのかが、さっぱり分からないとうつむきます。
すると今度は、常子は以前に噂になった星野の事が好きなんでしょうと言い出します。
常子は顔の前で手を振り、その関係はまったく無いと言います。
二人とも、違った意味で異性に関しては「うとい者同士」だったのでした。
やがて、相談ともおしゃべりともつかない二人の会話は、ともに心を軽くしたようで、笑顔で別れます。
そこに、隈井が通りかかります。
常子は隈井を呼び止めると、学費のからくりを聞いてしまったことを告げ、かか・君子には当分の間内緒にしておいてほしいと頼むのでした。
「承知しやした」と言い胸をたたくと、隈井は仕事に戻るのでした。
数日後の夜。隈井への返済日・・・
今月分の学費の返済にと、待ち合わせ場所にやって来た君子は、いつになく酔っぱらった隈井を見ます。
あまりの酩酊ぶりに、お金は改めて渡そうかと言いますが、大丈夫と言いながら酒に酔った隈井が「この金はキッチリ女将さんにお戻ししますから」と、ついうっかりと口を滑らせてしまいます。
隈井のこの発言から、君子は、母・滝子が常子を青柳家へと嫁がせるための思惑があっての事と、怒りをあらわにします。
そして、夜更けにも関わらず、君子は滝子のもとを訪ねるのでした・・・つづく
とと姉ちゃん6週32話・感想まとめ
働く殿方
常子ちゃんの親友の綾子ちゃんは深窓のご令嬢ですから、言葉遣いも立ち居振る舞いも下々とはまるで違います。けれど、殿方への感想はそうそうかけ離れたものではないようです。
ちょっとホッとしますよね。
それにしても、法被姿で木場を行きかう殿方の働く姿は実に良いものですねぇ。父親ぐらいしか殿方を知らないという、殿方への免疫のない綾子ちゃんには、まだまだ理解不能の感覚かもしれませんけれどもね・・・
何と言っても、ダメンズの一人清さんも木場の仕事場ともなれば、別人のように凛々しいのですから…。免疫なしの綾子ちゃんが立派だと言っていましたけれど、免疫ありありの目にも、確かに立派な若旦那ぶりでしたものね。
同じ様に、板場に立つ今日の宗吉さんも、カッコよかったですよ。一生懸命卵焼きを焼き続ける宗吉さん『素敵、食べ物の味で人の心が動かせたら素敵』と常子ちゃんが言うと、少し照れて『そんな大袈裟なもんじゃねぇよ』だなんて、可愛いとこありますよね。何はともあれ、自分の仕事に真摯に向き合う殿方はとても格好いいものです。
そんなカッコいい宗吉さんの食への向き合い方、姿勢が後の「暮らしの手帖」を作る常子ちゃんに大きな影響を与えたのは間違いないところでしょうね。
男、隈井お酒に呑まれる
君子かかと待ち合わせしている隈井さんの行きつけと思しき居酒屋。
縄のれんにカウンター、そして神棚に裸電球などなど、まさに「とと姉ちゃん」スタッフの真骨頂発揮、作りこまれたセットの見事なことと感心しながら独り言ちていましたけれど、カウンターの中にいる居酒屋のご主人の妙な存在感と空気がどうにも気になります。
…後で調べてみましょうかしらね。
さて、今日の隈井さん、もとい、役者鶴太郎さんのヨッパラッイが秀逸でしたよねぇ。
思い切り楽しませていただきました。さすが、お笑いでも一流の鶴太郎さんです。
一升瓶を前にお酒と睨めっこの顔といい、間といい「飲んだのか飲まねぇのかといえば飲んだんでしょうねぇ』ですって…。
とぼけていますよねぇ。大笑いです。男に二言は、ありすぎでしたけれどね。
ところで、あの居酒屋のご主人の正体がわかりました。彼は元ドリフターズの付き人だった「すわしんじ」さん改め「すわ親治」さんでした。
多くの方々が彼の才能を高く評価していたと伝え聞いていましたが、なるほどあの独特な空気感は、長年培われてきた芸の重みのようなものなのかもしれませんね。
見事なセットたち
前作の「あさが来た」でもドラマの中の裏方さんたちの仕事の見事さに驚かされましたけれど、今回の「とと姉ちゃん」のセットは一段とパワーアップしたように感じますよね。
なんとも見事なセットづくりです。
浜松編のセットも凄いものでしたが、深川編の森田屋の台所、今日の居酒屋さんそして、青柳商店。大道具、小道具のどれをとっても計算された手の込んだ作りになっているのがよくわかります。今日の滝子女将の部屋も裏方さんの心配りが見える小物たちでいっぱいでしたのに…。
口止めされていたのに、お酒のせいとはいえ、隈井さんたら罪作りです。
だって、母親の滝子さんを訪ねた君子かかの、一文字に結んだ口元に決意が表れていますもの、困ったことになりそうですよ。
頑なな君子かかの登場で、見ているこちらも緊張してしまい、おかげで小物たちを愛でる余裕がなくなってしまいました。それが少し心残りですが、またまた明日が怖い!もとい、待ち遠しい、ですよね・・・
ではでは
感想by香風